3月8日は国連が定めた国際女性デーです。SDGsの目標のひとつである「ジェンダー平等を実現しよう」とも関連性のある世界共通の記念日で、日本でもここ数年で認知が広がっています。しかし、なんとなく聞いたことはあるけど、具体的にはどういった記念日なのかよく知らない…という人もいるでしょう。そこで今回は、注目度が年々高まっている今だからこそ知っておきたい国際女性デーの意味や世界各国の取り組みなどを解説していきます。
3月8日の国際女性デーとは? 意味や起源、今年のテーマを紹介
国際女性デーの意味
国際女性デーは、社会・経済・文化・政治などにおける女性の功績を祝う記念日です。また、女性の社会参加や差別払拭などジェンダー平等に向けた行動を呼びかける日でもあります。世界の多くの国で、女性活躍の成果を称えるイベントや女性の権利について考える取り組みなどさまざまな記念行事が行われます。
制定の背景
1904年の3月8日にアメリカの女性労働者たちが婦人参政権を求めて起こしたデモがきっかけと言われています。これ以降、世界で女性の権利や地位向上を求める動きが活発化したことなどを受け、1975年に国連が3月8日を「国際女性デー」と定め、1977年の国連総会にて正式に決議されました。
2024年のテーマ
ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための機関であるUN Women(国連女性機関)は、毎年国際女性デーのテーマを決めて活動参加を呼びかけており、2024年のテーマは「女性に投資を。さらに進展させよう。」と発表しました。
▼UN Women(国連女性機関)日本事務所
https://japan.unwomen.org/ja

世界各国の取り組みと日本国内の動向
世界の取り組み
・イタリア
イタリアにおいて3月8日は、Festa Della Donna(フェスタ・デラ・ドンナ)=「女性の日」とされています。加えて、「ミモザの日」としても親しまれており、この時期には街中がミモザの花やシンボルカラーの黄色いもので溢れるそうです。当日は、パートナーや家族、友人や同僚など、身の回りの大切な女性にミモザの花を贈り、感謝や敬意を示すことが習慣となっています。
・アメリカ
アメリカでは、3月中が「女性史月間」とされ、女性たちの功績を称える期間となります。女性による現代の優れた取り組みや歴史上の成果などを学び称えるべく、地域・職場・学校など各々のコミュニティで教育プログラムや記念イベントが行われます。
・中国
中国では、3月8日は「婦女節」「三八節」などと呼ばれ、中国政府によって祝日に制定されています。働く女性は半日休暇を取得でき、また企業によっては女性社員にプレゼントが配られることもあるそうです。そのほか、女性向けのパーティやセールなどさまざまな企画やイベントも開催されます。
日本の動き
近年では国内においても、国際女性デーを記念するセミナーや表彰式など多彩な記念行事が実施されています。また、活躍する女性社員の紹介やジェンダー平等に向けた啓発活動を行うなど、各企業による社内イベントなどの取り組みも広がっています。さらにこの時期は、ミモザの柄や黄色いカラーを取り入れた商品の販売なども増加傾向にあるようです。

このように、国際女性デーは世界各国で重要視されており、国内でも浸透しつつある記念日です。SDGsで掲げられた目標のひとつとして2030年までのジェンダー平等実現を目指す中で、この動きは今後ますます広がっていくでしょう。ビジネスパーソンとして、こうした時代の波に乗り遅れないようアンテナを張っておくことも大切です。SNSなどでも国際女性デーに関する多くの活動や情報発信が行われているので、この機会にぜひチェックしてみてください。