転職活動において最難関といえる面接。難しいフェーズであるだけにネット上には多くの情報が溢れています。中でも基本的なマナーやよくある質問の受け答えに重点が置かれがちですが、例えば「面接の前にはどのような行動を取るべきか」「自己PRや志望動機といった定番の質問以外にはどこまで正直に答えていいのか」など、一歩踏み込んだ具体的なお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、これまで多くの方から寄せられた、より実践に即した面接関連の疑問に転職のプロであるワークポートの転職コンシェルジュがお答えします。
面接に関するQ&A集
Q.面接の前日は何をしておくべきでしょうか?
A.前日のうちに服装や持ち物の準備を済ませておきましょう。面接当日に焦ることがないよう、面接の開始時間、面接会場へのルート、家を出る時間や公共交通機関の時間など、アクセスとスケジュールの最終確認をしておくことも大切です。余裕があれば、事前に用意した面接の受け答えや企業研究の内容も見直しておくとよいでしょう。ただし、無理をして夜更かしをするのはNG。ベストなコンディションで面接に臨むためにも、睡眠時間はしっかりと確保することをおすすめします。
Q.面接当日、会場には何分前に到着すればよいですか?
A.面接開始時間の5分前に受付をすることを基準に、逆算して行動する時間を決めます。まず、基本的に会場の最寄り駅には余裕をもって到着しておくようにしましょう。時間が余った場合は近くのカフェなどで調整すればOKです。会場の建物に到着する時間は10分前がベター。高層ビルなど入口から会場フロアまで移動があるケースもあるため、受付をしたい時間ギリギリでの到着は避けるのが無難です。ただし、早すぎるのもマナー違反。5分前を目安に受付を済ませることを目指しましょう。
Q.Web面接の場合、事前準備は何をすればよいですか?
A.事前にネット環境や映像・音声のテストをしておきます。カメラは正面から目線と同じ高さで、上半身が映るくらいの距離に。マイクは音量を調整し、イヤホンを使う場合は接続もあらかじめチェックします。加えて、照明は顔に影ができない位置や向きになっているか、背景に余計なものが映り込まないか、騒音が入らないかなど、本番を想定して周囲の環境も整えておくことが大切です。また、使用するツールのアカウント名やプロフィール画像が面接に適した状態かも確認しておきます。そのほか、服装は基本的に上下スーツを用意し、対面同様の身だしなみで面接に臨めるよう準備しておきましょう。

Q.本命じゃない企業にも第一志望と言うべきですか?
A.企業が志望度を聞くのは、主に応募者の本気度や入社意思を確認するのが目的です。そのため、「内定獲得を本気で目指しているものの、内心では他社とも迷っている」というような場合は「第一志望群のうちの1社」といった伝え方で入社意欲をアピールするのがおすすめです。なおその際、転職の軸や応募先の一貫性を意識して伝えることで、入社意欲に説得力をもたせることができます。
例
アパレル系のバイヤー職に絞って応募しており、現在数社の選考が進んでおります。とりわけ前職の経験をダイレクトに活かせる革小物・バッグ系を扱うポジションは、御社も含めて第一志望群です。
Q.他社から内定をもらっている場合は伝えるべきですか?
A.他社の選考状況などを聞かれた場合は、正直に答えて問題ありません。内定をもらっているということは、他社からも評価されている・必要とされる人材であるという証拠になるため、自身の価値を高める材料にもなり得ます。ただし、内定があるというだけでなく「御社が第一志望です」と伝えるなど、面接中の企業への入社意欲をアピールすることも忘れないようにしましょう。
例
広告系の営業職に絞ってこれまで○社の選考を受け、そのうち○社から内定をいただいている状況です。しかし、私のスキルや価値観がとくに御社にフィットすると感じているため、御社を第一志望と考えております。
Q.待遇や福利厚生について質問してもよいのでしょうか?
A.企業に直接聞きづらい質問は、転職エージェントを介して聞くのもひとつの手です。面接で直接聞く場合は、適切な言い換えが必要になります。例えば、残業について知りたい場合も「残業時間はどのくらいですか?」とストレートに聞いてしまうと、「残業したくないのか?」「やる気がなさそう」といった、マイナスなイメージを与えかねません。知りたいことをそのまま質問するのではなく、下記のように前向きな前提を付け足すなど、ソフトな印象になるよう言い回しを工夫するとよいでしょう。
例
前職では月○時間程度の残業があり、とくに問題なく業務を行ってきましたが、御社の平均的な残業時間はどのくらいでしょうか?

今回は、転職活動にまつわるQ&Aの「面接」編として、面接のマナーや受け答えなどに関して一歩踏み込んだリアルな疑問にお答えしました。面接は、転職活動において最も難しく緊張するシーンだと感じている人も多いでしょう。本番で落ち着いて力を発揮するために、より実践に即した面接対策の一環としてぜひ参考にしてみてくださいね。
<過去の転職活動Q&Aはこちら>
▼「はじめの一歩」マインド編
https://www.workport.co.jp/column/?p=6068
▼「はじめの一歩」ノウハウ編
https://www.workport.co.jp/column/?p=6076
▼「応募書類作成」編
https://www.workport.co.jp/column/?p=6170